大義名分をもつ
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- 40代以上社会人 楊 仲慶さん
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2025/6/9 vol.115
大分古い話ですが、２００９年秋頃、中国出張に行ったときに、ダイキン珠海・泉茂伸総経理を訪問しました。当時、中国はインバータ空調の普及が急速に進んでいた時期でした。ダイキンの中国事業も、急拡大していました。その立役者は、泉総経理でした。
泉総経理は元々、空調インバータの技術者で、数多くの製品・技術を開発してきました。２００４年から、単身で中国に乗り込み、ダイキン・中国事業の立ち上げにかかわりました。
彼との会話で、心に響く言葉がありました。「私は、部下に、インバータをもっと安く作れとよく言っています。安く作ることは、儲かることになるが、それよりも、インバータ空調がもっと普及になるからです。我々は、インバータ空調の普及を通して、エネルギー利用効率の向上、しいては、地球環境に貢献する」と話してくれました。さらに、泉総経理は続く、「この地球環境に貢献する大儀名分が、苦しい時を乗り超える支えとなっています。」
同じ技術者である私も、泉総経理の言葉に大変うなずきました。と同時に、大変尊敬の念を抱きました。よい製品を開発するには、多くの課題、困難があります。単なる報酬のためでは限界があります。自分なりの大義名分をしっかり持てば、どんな困難でも乗り越えることができます。それは、ひいては自分の成功につながります。
一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶
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