プラネットテクノ社は遊星ギアの設計・試作を専門にやっている会社です。大分以前の話ですが、本当に納期がタイトで、無理を承知の上で、ある製品の設計・試作を社長の当(あたり)様に依頼しました。
納品日の翌日に、私が朝一の便で上海にもっていく予定でしたので、その日までには仕上げるよう、段取りを組んでいただきました。ところが、型をやってくれる業者の方がカゼを引いた関係で、納品はぎりぎり当日の夜になってしまいました。当日昼過ぎに、当社長より「ひとつの部品の設計にミスが発見され、再加工する必要があるため、本日の納品はできないかも知れない」という連絡が来ました。そして、夜10時頃、やはり納品は無理だというので私はがっかりしたと同時に、ここまでやってくれたのでまあ、仕方がないと諦めました。
ところが、翌朝5時頃、私のケイタイが鳴りました。「楊さん、何とかできました。今、すぐに、成田空港までお届けします。」と当社長から連絡が来たのです。空港で品物を手にしたときに、私は本当に感動しました。責任をもって、仕事をするということがどんなことか、改めて考えさせられました。
「あなたは責任性ありますか」と人から質問された場合、おそらく、9割以上の人は責任性があると答えるでしょう。しかし、本当に責任性があることとは、私は当社長のような行動ができるかどうかが、つまり、最後の最後まで責任をもってやる抜くことができるかどうかが、判断のポイントではないかと思うのです。
一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶
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